1.先生が医師になられたきっかけ、並びにご経歴と専門科目を教えてください

大学までを静岡県の三島市と沼津市の間にある清水町で過ごしました。富士の湧き水で有名ですが、緑豊かな美しい町です。父が軍医をしており、終戦後は国立病院の医師として勤務していました。病院の官舎や病院で過ごし、父の姿を見ていたので、物心ついたころから自分も医師になるのかなと思いながら成長し、日本医科大学に進みました。卒業後は日本医科大学付属病院の老年内科(当時の名称:老人科)で定年まで勤務し、定年前の5年弱は副院長も兼務しました。その後関連病院である大洗海岸病院が開設した大洗海岸コアクリニックで院長を約5年半務めたのち、2018年にtumsグループにまいりました。2019年1月の川口さくらクリニック開設時から院長を務めています。
専門は老年内科で、高齢者の糖尿病など生活習慣病を研究テーマとしてきました。

2.川口さくらクリニックの特徴を教えてください

当クリニックは、認知症治療で歴史のある川口さくら病院の併設クリニックです。認知症をお持ちの患者様のなかには、糖尿病や高血圧などの生活習慣病をお持ちの方もいらっしゃいます。認知症については精神科の先生方が診て、内科的側面については内科医が診ています。最近では、近隣にお住まいの若い方や認知症をお持ちでない高齢の方が、生活習慣病を中心に診察に来られることも多くなっています。
クリニックには重度認知症デイケアの設備もあります。認知症の方が日中穏やかに過ごしていただける場を提供するとともに、お一人おひとりの状態にあわせてプログラムを実施することで心身の健康を維持し、在宅生活を続けていただくために多職種連携で必要なケアを行っています。医療保険の適用となり介護保険の枠や介護度は問いませんし、自立支援医療の対象となり費用を抑え、ご利用いただけます。
クリニックでの対応が難しい場合は川口さくら病院やグループ内病院を、通院が難しい方には訪問診療や訪問看護をご案内させていただきます。介護度が高く施設入所をご希望される方にはグループ内の特別養護老人ホームもございます。
グループ内連携で医療から介護まで幅広く対応させていただきますので、お気軽にご相談をいただければと思います。

3.患者様の診察をする際に心掛けていることを教えてください

川口さくら病院のクリニックですので、認知症をもつ高齢の患者様、あるいは認知症で糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病をもつ高齢の患者様に重点を置き、総合的にみる姿勢で診察しています。
若い方の病気は、一般的な症状や兆候がはっきりとしていて病気そのものが比較的シンプルですが、高齢者の特徴は、症状や兆候が典型的でないことが多いこと、複数の病気をもっておられること、個人差の大きな老化現象があることなどが挙げられます。
ですから、病気を診るということではなく、病気をもった高齢の患者様を診るという視点を大切に、お一人ひとりの背景を考慮し最適な医療を提供するテーラーメイド医療を心がけています。

4.大庭先生の趣味や休日の過ごし方を教えてください

趣味は仕事かもしれません(笑)。車で通勤しているのですが、通勤時間で好きな音楽を聴く時間がリフレッシュになっています。音楽はジャズをよく聴きます。

5.最後に、地域の方々と来院を検討される皆様にメッセージをお願いいたします

全職種チーム医療で、患者様の声を丁寧に伺い、その方にあった医療、安心・安全の医療を提供し、患者様や患者様のご家族から、「受診してよかった」と思っていただけるようなクリニックでありたいと思います。何か悩んでいらっしゃることがあれば、遠慮なくお気軽に受診いただければと思います。
当クリニックには相談窓口もあり、相談員がお話を伺い対応させていただきます。ぜひご相談ください。